ちょうど一年前、私の祖母が89歳で亡くなりました。老衰でした。その祖母のお葬式の話です。
私には当時1歳になったばかりの子供がいます。祖母から見るとひ孫になります。他にも年の近いひ孫が4人いました。
印象に残っているのはお通夜の時です。
小さい子供は普通お葬式など静かいにしなければいけないところの区別がつかず、どこでも騒いでしまうと思います。しかし、祖母のお通夜が始まってお坊さんがお経を唱えているときやお焼香をしている間じゅう、みんな神妙な面持ちで静かに座っていたのです。親の立場からすると、騒いだらどうしよう、飽きてしまったら部屋から出ていかなければ…と考えていたのですが、その心配は全く不要でした。
そして、滞りなく最後までお通夜をすることができました。
お通夜のあとは、親族だけでおときがありました。
話題は喪中はがき、セブンイレブンで売ってるかな、とか他愛のない話。
その時には子供達はみんなギャーギャー騒いで走り回ったり、ＮＨＫ教育番組で流れている歌を歌ったりして遊んでいました。そんな子供達を見ていると、祖母が亡くなった悲しさも和んでいきました。
小さな子供達なりに場の空気を読んでくれていたんだなと感心した出来事でした。
きっと祖母もそんなひ孫たちに見送られて、安らかに旅立っていったと思います。