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空き家発生のメカニズムを知ると不動産売却の有効性がわかる

【①「空き家が増えた」と家のせいにされる間違い】
一般に、わたしたちが空き家問題について話すとき、よく「空き家が増えて問題だ」と表現します。

この文の主語は「空き家」、述語は「問題だ」となります。

これだと、空き家が増えるのは家のせい、そんな風に見えますが、実際には、そんなおかしな話はありません。

家がある日意思を持ち、「ヌオォー!」とか「ガォォー!」と言って中に住んでいる人を追い出すことはあり得ません。

怪獣映画の見過ぎでしょう。

「家」は大工さんが作ったときから、雨の日も風の日も、じっと静かにそこに佇んで、そこに居続けているだけなのです。

重力に耐え、風雪に負けず、物理の法則に従い少しずつ朽ちていくだけなのです。

不動産鑑定評価基準という資料が国土交通省から公開されています。

不動産価格の求め方が詳細に書いてある専門家向けのものすが、その中に、建物がダメになっていく原因が列挙してあります。

家は、時間が経つと使い勝手が悪くなったり、住みにくくなったりするのです。

社会が変化するのも原因の一つです。

できたときには「昔の最新型」でも、何十年か経てば「使いにくいよね」とか「エコじゃないね」となるのです。

不動産鑑定評価基準にはその原因が事細かに分析して書いてありますが、要は、「古い家は住みにくい」、そうなれば「人が家から離れてしまう」のです。

空き家になる原因、それは、家が人を追い出すのではなくて、「人が家から離れてしまう」ことなのです。

当たり前のことですが、「空き家が増えて・・・」と言えば、家のせいなのかと誤解してしまうかもしれませんが、 家のほうも「いい迷惑」と思っているはずです。

【②空き家発生のメカニズムを知る】
空き家の発生が人の問題であることを指摘した論文があります。

空き家発生のメカニズムについて研究して発表した資料です。

一般財団法人国土技術研究センターから出た論文になります。

これによれば現在の空き家問題のルーツは高度経済成長に求めることができます。

敗戦後、日本が復興し、経済が発展するとともに 1世帯あたりの人数が少しずつ減少していきます。

3世代2人の大家族だったのが、3人 1世帯の核家族が主流になり、平成初期には子どもを持たない2人家族のDINKS、そして今や「お一人様」がもてはやされるようになりました。

資料を読み解くと、昭和3年に、平均世帯人員が5.8人だったものが、平成3年には半分 の2.3人、ちょうど半分です。

同時に、人口の高齢化に伴い高齢者の一人暮らし世帯も増えました。

そして、家を守る最後の砦、一人暮らしの高齢者が、ある日突然に入院したり死亡してしまいます。

その時点が「空き家」の発生です。

たとえば初代で亡くなれば、その子どもたちは初代。

子どもと言っても仕事を持ち、すでに自分の家を建ててそれぞれの家族があります。

わざわざ、実家の遠くて古くて寒くて段差の多い家に住む理由はまったくありません。

空き家になって最初の頃は盆暮れ正月に様子を見に来たりするかもしれませんが、そのうち、面倒になってもう立ち寄ることもなくなります。

とはいえ、思い出がいっぱいある実家を売ろうにも踏ん切りがつかなかったりするうちに、誰も管理する人のいない立派な空き家が誕生してしまうのです。

【②空き家は「結果」でしかない】
この、空き家の発生するメカニズムを見ればわかるように、「空き家」というのは結果であって、原因は「人」にあるのです。

町を歩くと、打ち捨てられたような空き家を見つけることが増えました。

中には、それが古い家の情緒を醸し出しているためでしょうか?

古民家の持つ魅力に「もったいない」とか「なんとかしなきゃ」と自分勝手な創造力を増幅して思い込み突っ走ってしまう人たちがいます。

そして、こともあろうにその空き家をカフェにしたり、シェアハウスにしたりすることで空き家問題を解決したように勘違いしてしまう風潮があります。

特に建築系の方に多く見受けられ、行政も補助金を交付したり、新聞や雑誌でもそのような活動を取り上げたりしています。

しかしそれは、単に表面的な結果を見ているだけで、空き家問題の本質には届いていないのです。

空き家をリノベーションして、ちょっとおしゃれ気なカフェなり新しい何かを作ったとしましょう。

最初はメディアに取り上げられ、人もたくさん来て注目されますが、結局活動が続かず、人も離れてまた空き家に戻ってしまう例がちらほら見受けられます。

昔「クサイ臭いはモトから絶たなきゃダメ!」というトイレ洗剤広告のキャッチコピーがありました。

クサイ臭いは臭いだけ取り除いても全くダメなように、空き家問題も結果として見えるだけの空き家にどんなにはたらきかけても解決にはつながらないのです。

空き家問題の原因は「人」、その「人」をどうするか、そこに注目してはじめて有効な解決へのアプローチができるのです。

【まとめ】
いかがでしたか?

空き家発生のメカニズムを知るために以下の内容をご紹介していきました。

・「空き家が増えた」と家のせいにされるのは間違い
・空き家発生のメカニズムを解析
・空き家は「結果」でしかない

空き家発生のメカニズムを知ると、メディアで紹介されている空き家の活用方法が、根本的な空き家増加阻止にはなっていないことが理解いただけたかと思います。

では、空き家発生のメカニズムを知ったうえで、どう対処したらいいのでしょうか。

それは、空き家を処分することです。

具体的には、「不動産売却」をすること。

不動産売却をして、購入者に購入してもらえば、空き家が世代を紡ぐことができるのです。

世代を紡ぐとは大げさな表現かもしれませんが、空き家を賃貸に出すよりかは購入してもらい、有効活用してもらったほうがはるかに得策です。

ちなみに、不動産売却をするときは不動産査定をまずは受けることになります。

不動産査定はインターネットで24時間365日いつでも実施してくれるサービスも最近多いです。

なかでも、不動産一括査定サイトの「リビンマッチ」は業界最大手になります。

リビンマッチは評判や口コミもよく、空き家の売却を検討している人が、「今、空き家を売ったらいくらになるか」を最短で当日内に知ることのできる便利なツールです。

リビンマッチは査定価格を知るところまでは無料でできますので、興味のある方はリビンマッチを活用するのもひとつの手段です。

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